デザイン

住空間は誰のためにあるのでしょうか?・・・

デザインを重視し、住みやすさ、使いやすさ、過ごしやすさなど、住む人目線の空間設計になっているのでしょうか。

奇抜なデザインは、目を引く効果もあり、使いやすい場合もあります。

物のデザインには、一つ一つの形や大きさなどに、使用目的に合った意味や理由があり、その組み合わせにより全体のデザインが出来上がっていると思います。

見たり触ったりして、どう使うのかを無意識のうちに判断できたり、体が自然にその形に合わせて動く、そういうデザインは自然で無駄のない形をしているのではないでしょうか。

住宅やビル、その他建築物にも、奇抜なデザイン、複雑なデザインで評価されているものも数多くあります。芸術的でありかつ、様々な工夫がなされ、その上での評価であることは間違いありません。

しかし、奇抜であったり複雑であることは、様々な部分で無理が生じている場合もあり、無理な形状や材料から、雨漏りの原因が多く潜んでいることもあります。

ある公共建築の雨漏りもかなりひどく、デザインや材料などに力を注ぎ、多額の建設費がかかっているにもかかわらず、いたるところで雨漏りが発生し、その補修工事を完璧に行うためには、建設費に近い金額がかかってしまうという話を聞いたことがあります。

いくらコストをかけても、快適に過ごせる空間でなければ、そのコストも無駄になってしまうのではないでしょうか?

物事には、多くの場合“優先順位”というものがあると思います。

今、何が一番大切なのか、何が一番必要なのか・・・

住居を選ぶ場合にも、それぞれの方の優先順位があるはずです。

賃貸なのか購入なのか、場所、家賃や価格、広さ、設備・・・

多くの選択肢の中から、自分の状況にあった選択をひとつひとつしていき、自分の中で優先順位の低い項目は妥協し、最終的に自分自身ができるだけ納得し、快適に過ごすことができる空間を選んでいるはずです。

空間を造る側も、そこに住む方々、その空間を利用する方々の立場になり、その方々が笑顔で快適に過ごせることを最優先として、対応していく必要があります。