地盤の問題

先日、知り合いと話をしていたところ、“亜炭”を知っているか、という話になりました。

亜炭とは、“褐炭の一種で、炭化の程度が低く、発熱量の小さいもの(YAHOO!辞書より)”

低品位の石炭(褐炭)だそうです。(私は初めて存在を知りました。)

その“亜炭”を掘っていた“亜炭坑道跡”が問題で、実は知り合いが最近購入した住宅の周辺一帯は、亜炭坑道跡が地下に隠れていて、地盤が不安定であるということがわかり問題になっているとのことでした。

住宅地として販売された地域の下に広い範囲で亜炭坑道跡があり、地盤改良や対策をきちんと取らないまま、購入者には事実を隠し販売されたそうです。

実際に建売を買った方々も、すでに住宅のコンクリート部分にひびが入っていたり、前面道路のアスファルトに何ヶ所もひびが入っていたり、公園横の側溝が凸凹にずれていたり、新しく造成し販売された場所とは思えない現象があるようです。

地下に空洞があるようでは、家の耐震性の問題を越え、土地自体が不安定な状態で、いつ大きく陥没するかもわかりません。

家が傾き、亀裂やひび、ズレなどが生じると、そこから雨漏りが発生し、外部の損傷だけでなく、内部もダメージを受けていくことにもなります。

雨漏りなどの問題だけでなく、傾いた住宅に住むことによる体調不良や、陥没の危険性もある精神的な不安など、さまざまな問題も発生してきます。

土地に問題があり地盤が不安定な状態では、いくら住宅の建物自体をしっかり造っても、生活の安全は確保されません。

すでに住民数人が、宅地の造成・販売をした区画整理組合幹部およびコンサルタント会社社員を刑事告訴しています。

売りたい、利益を出したい、そういう業者側の都合が、住民の方々の楽しい生活を壊してしまう結果になります。

隠したり騙したりしても、結局最後には露呈してくるものです。そして、逆に信用も利益も失ってしまいます。